3ヵ国語話せる人をなんていうか知っていますか?
「3ヵ国語話せる人なんて身の回りにいないから、分からない」という人も少なくないのではないでしょうか?
そもそも「○○語」を「話せる」という定義自体、「何についてどの程度話すことができるのか」という点が曖昧ですが、とりあえずそういった細かいことには目をつぶることにして、ここでは、3ヵ国語話せる人について解説します。
3ヵ国語話せる人は何と呼ばれているのか、世界に何%ぐらいいるのかなど紹介しますので、ぜひご一読ください。
目次
3ヵ国語話せる人ってなんていうの?
3ヵ国語話せる人をトリリンガル(またはトライリンガル)といいます。
2ヵ国語を話せる人を“バイリンガル”といいますが、トリリンガルという言葉はあまり聞かないかもしれません。
さらに4ヵ国語を話せる人を“クワドリンガル”、5ヵ国語を話せる人を“ペンタリンガル”といいます。ここまでくると、すごすぎて想像できない、なんて人もいるかもしれませんが、ヨーロッパ各国を放浪した僕の経験からすると、そのような人は決して珍しくありません。
これらの言葉に関して、例えばバイリンガルの“バイ”とは、ラテン語で“2”を表します。そこに“言葉”を意味する“リンガル”がついて“バイリンガル”と呼ぶようになりました。
トリリンガル、クワドリンガル…も同じです。
トリはラテン語で“3”を表し、クワドラは“4”を表します。“5”はペンタですね。
ちなみに、5ヵ国語以上を話す人を“多言語を話す人”の意味である、“マルチリンガル”と表現します。“マルチリンガル”の人を“ポリグロット”と呼ぶこともあります。
そして“マルチリンガル”や“ポリグロット”は、当サイト「体感語学の中村屋」の核となるテーマでもあります。
逆に1ヵ国語しか話せない人は、1を表す“モノ”を使って、“モノリンガル”といいます。
4カ国語を話す人について詳しく知りたい方は、4ヶ国語を話せる、クワドリンガルとはで詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
世界にはどれくらいの割合でいるの?
真偽のほどは定かではありませんが、世界全体には、トリリンガルは約13%いるといわれています。
例えば、公用語が4つ(ドイツ語、ロマンシュ語、フランス語、イタリア語)あるスイスでは、多くの人がトリリンガルだといいます。
また、ルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語を使用しているルクセンブルクでも、多くの人がトリリンガルまたはバイリンガルだと言われています。
実際、僕自身、スイスでもルクセンブルクでも、数カ国語を流暢に話す人に出会いました。そのような人は公共機関で働いているケースが多かったように記憶しています。
また、ドイツなど移民の多い国でも、両親が別の国の移民だったりすると、ドイツ語とイタリア語といった具合に複数の言語を話せる人の割合が多くなるようです。
僕は2015年3月にドイツのベルリンに短期留学しましたが、イタリア系移民の人が実に多かったのは意外でした。ドイツ語の上達を目的とした滞在でしたが、イタリア語で会話をした割合がかなり高いという結果になりました(笑)。
話すなら、どんな言語がいい?
では、もしトリリンガルを目指すとしたら、どのような言語を学ぶといいのでしょうか、と訊く人がいるかもしれませんが、これは野暮な質問です。
「トリリンガルを目指すなら、どの言語がいいか」ではなく、「自分の興味や必要性にしたがって言葉を勉強した結果、トリリンガルになった」というのが、自然な流れではないでしょうか。
特定の言語を「簡単に学べそうだから」という理由で選んだり、「難しそうだから」という理由で避けたりせずに、未知の言語に果敢に挑戦して、自らの世界観を大きく拡げてもらいたいものです。
おすすめは「イギリス英語」と「ロシア語」
ちなみに「体感語学の中村屋」では、トリリンガルあるいはそれ以上を目指すにあたって、最初に「イギリス英語」と「ロシア語(あるいは他のスラブ語)」を習得することをお勧めしています。
音声学的な理由により、これら二つの言語に習熟すれば、新しい言語を習得するのが容易になります。もちろん、どんな言語を習得するにせよ、それなりの時間をかけて努力することは必要ですが、「三兎も四兎も五兎も得る」土台を構築するという点で、「イギリス英語」と「スラブ語」に着目することには大いなる意義があります。
もちろん、イギリスや東欧諸国の文化や歴史に興味がない人に対して、これらの言語を選択することを強要するつもりはありません。
「体感語学の中村屋」が提唱するメソッドは、最初に韓国語を選ぼうと、インドネシア語を選ぼうと、アラビア語を選ぼうと、その有効性を発揮する筈です。
ロシア語のアルファベットの書き方や発音を知ろうや、無料やオフラインで使えるおすすめの英語辞書アプリ3選で、英語やロシア語を学ぶ最初の一歩を確認するのもいいかもしれません。
3ヵ国語以上話せる人になって、世界中の人とのコミュニケーションを楽しもう
以上、3ヵ国語話せる人について解説しました。
僕自身は英語の次にドイツ語、フランス語、スペイン語…というようにヨーロッパ諸言語から攻略していきましたが、こういった言語に習熟していくにつれて、人間の脳のキャパシティーの大きさに驚かされます。
12カ国語に精通し、聴覚心理音声学の世界的権威である故アルフレッド・トマティス氏は次のように述べています。
「我々の脳には、この地球上に存在する言語を好きなだけ習得する能力があるのだ。」
「マルチリンガル(ポリグロット)であることは自然なことである。」
これほど悩める言語学習者に夢と希望を与えてくれる言葉があるでしょうか?
思い返せば僕自身、多言語学習を志したきっかけは、14カ国語を自由自在に操るイギリス人老紳士との出会いでした。
今後、世界はますますグローバル化していくはずです。
ぜひ複数言語を身につけ、仕事やプライベートなどに役立てて豊かな人生を歩みましょう!